1899年設立の京都蚕業講習所及び1902年設立の京都高等工芸学校が、1949年に行われた戦後の学制改革において1つになることで発足した京都工芸繊維大学。工芸学部と繊維学部の2学部制で運営されていた同大学は、2006年より工芸科学部という単科制の大学に生まれ変わり、材料やバイオ、造形、デザインなど特色のある工科系国立大学として全国にその名を轟かせている。そんな同大学の事務局では、コミュニケーションインフラとしてメールを活用しているが、大量に届くスパムメールへの対策が急務となっていた。このスパムメール撲滅のために選ばれたのが、ダウジャパン株式会社が提供しているSPAM WATCHERである。

京都工芸繊維大学
情報課 主査
瓶子 明弘氏

京都工芸繊維大学
情報課 情報企画係
吉岡 茂氏

関電システムソリューションズ株式会社
ソリューション事業本部
法人ソリューション事業部
法人第2営業グループ 主任
今崎 憲太郎氏
京都の伝統文化に根付いた芸術的意識を基盤に、現代工学の基礎をもとにした応用分野での教育研究活動を行っている同大学は、2008年から、事務局における業務改革のための「事務マネジメントシステム(事務改善プログラム)」を学長主導で実施しており、業務における課題の洗い出しから改善策までのPDCAサイクルに取り組んでいる。
そんな業務改革の一環として情報課が取り組んでいるのが、事務局員や学長をはじめとする理事などに毎日のように届く迷惑メール、いわゆるスパムメールへの対策だったと情報課 主査 瓶子 明弘氏は語る。「本学では、海外の大学との窓口になる国際企画課や企業との共同研究に係る研究協力課など、メールをやり取りする相手が多岐に亘っています。複数言語のメールをやり取りする課もあるため、スパムメールか否かを判別するためには細心の注意が必要となります。」最初はクライアントPC上で判別するオープンソースのスパムメール対策ツールを導入した同大学だが、それでも多くのスパムメールが各人に届いてしまうことで、現場から改善を希望する声が多く上がったという。
新たなスパムメール対策の方法を検討するため、2008年8月から他大学へのヒアリングや同大学の基幹ネットワークを運営している情報科学センターへの相談など、各方面から情報を収集したと語るのは情報課 情報企画係 吉岡 茂氏だ。「スパムメールへの具体的な対策についてヒアリングしたところ、ASPサービスとアプライアンス導入、そして自前開発の3つの方法が用いられていることがわかりました。ただ、ASPサービスの場合はメールの内容を外部でフィルタリングする必要があるため、現場に受け入れてもらうのは難しい部分です。また、自前で開発するには技術的な面でのハードルが高い状況でした。使い勝手のよいアプライアンスを導入することが我々には最良の選択だったのです。」
そこで2008年12月より、他大学で活用されていた複数のアプライアンス製品を実際に試験導入した。機能面もさることながらそのフィールドSEを含めたサポート体制に大きな違いがあったと瓶子氏は振り返る。「最初に試験導入した製品は、設定の不備や課題特定に時間がかかってしまうなどサポート体制に不満を持っていました。しかし、SPAM WATCHERはリセラーとメーカーが共同でチューニングを行ってくれましたし、うまく接続できないときでも原因特定が早かったことから、サポート品質は十分満足いくものだと確信したのです。他大学での実績があるという面でも安心感がありました。」サポート体制に大きな役割を担っている関電システムソリューションズ株式会社 ソリューション事業本部 今崎 憲太郎氏は「試験導入当初、ネットワークカードの設定がうまくいかなかったことがありましたが、メーカーとともに現場でチューニングさせていただき、今では順調に稼働を続けています。」と語る。そんなサポート品質の高さも相まって、SPAM WATCHERが同大学のスパムメール撲滅のインフラとして選ばれることになったのだ。
現在、同大学は、情報科学センターが管理するメールゲートウェイで振り分けられたデータが事務局用のメールサーバーに転送され、そこから理事や事務職員を含めた約250人にメールが配信されるネットワーク構成になっている。その事務局用のメールサーバーにスパムメールが到達する前にSPAM WATCHERが判定している状況だ。また、利用者ごとに隔離されたスパムメールを確認できる領域が用意されており、柔軟な運用が可能となっている。「他の製品では、利用者個別の隔離領域がアプライアンス内に確保できず、利用者自身がスパムかどうかを判定することができませんでした。その点SPAM WATCHERなら隔離されたスパムメールを利用者がそれぞれで確認できるため、重要なメールを見過ごすことがなくなりました。」と瓶子氏は運用の柔軟性を高く評価している。
また、同大学のネットワーク構成に適していたのは、SPAM WATCHERの持つブリッジモードと呼ばれる機能だ。一般的には、DNSサーバーのMXレコードとメールサーバーの設定を変更して転送するプロキシモードが採用されているが、SPAM WATCHERではDNSレコードやメールサーバーの設定の変更なしでスパムメールの判別を行うことができる。「このブリッジモードのおかげで、情報科学センター側で管理しているメールゲートウェイの設定を変更することなく運用できます。万一のトラブル時にも、最低限、メールの送受信は行うことができる構成になっているため、業務に支障をきたすことがありません。」と吉岡氏。
さらにスパムメールに関する統計情報がひと目でわかるレポート機能や、隔離されたスパムメールを利用者が確認する画面など、優れたGUIで使いやすいツールとなっているところも評価できるポイントだという。この統計情報では、平均で90%以上がスパムメールとなっており、多い日には到着したメールの99%がスパムメールとしてブロックされている。スパムメール処理にかかる時間が軽減でき、必要なメールを見過ごしてしまうことがなくなったことは大きな効果として現れていると瓶子氏。
今後について瓶子氏にお聞きしたところ、「もともと事務改善プログラムの一環としてスパムメール対策を行っています。すでに理事を含めた利用者から喜びの声を多数いただいていますが、今後もPDCAサイクルをまわしながら改善できる部分は適宜行っていきたいと考えています。」と語る。また、すでにスパムメール対策の基盤として位置づけられているSPAM WATCHERを、今後は京都や奈良、滋賀など近畿地区の国立大学や高専の事務局員が集うグループに成功事例として紹介していきたいと展望を語っていただいた。


京都工芸繊維大学
〒606-8585
京都府京都市左京区松ヶ崎橋上町1
TEL:075-724-7060(情報課)
設立:1949年
歴史都市京都にあって、伝統文化や伝統産業との深い結びつきを背景に、長い歴史の中で培った学問的蓄積の上に、感性を重視した人間性の涵養、自然環境との共生、芸術的創造性との協働などを特に意識した「新しい実学」を開拓し、伝統と先端が織りなす文化を創出する「感性豊かな国際的工科大学」を目指した教育研究活動を行っている。
【お問い合わせ先】
関電システムソリューションズ株式会社
ソリューション企画部
〒550-0002
大阪府大阪市西区江戸堀1-25-7
江戸堀ヤタニビル3階
TEL:06-6449-4262(代表)
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